料理を監修するオーナーの辻野愛子氏は「たかがチャンプル(炒め物)されどチャンプル」と口癖のように語り、誰でも簡単に作れる家庭料理を売り物にするからこそ、独自の味を作るために研究を重ねました。
祖母、母親から料理を習い、沖縄の郷土料理の本や料理学校で調理を学び、他店の料理を食べ歩くことで味付けを研究。こうした努力の結果、味の評判が高まり、時には女性向けの料理指南も行います。
沖縄のゆうなんぎいは主婦がお店を切り盛りし、味付けが変わらないよう担当者を決めています。また、同じスタッフが料理を作り続けても、時には味が変わることがあるので、オーナー自ら時々試食をしながら味を確認し、状況によっては作り直すことも。
このように手間暇かけて作り上げた料理を素早く提供するのも「ゆうなんぎい流」。
メニューの中心となる炒め物は、時間が経つと野菜の歯ごたえなどが失われ、美味しさが半減します。
このため、仕込みで全ての具材を用意しておき、注文が入ったら素早く提供します。
家庭料理は「簡単な料理」と思われがちなため、材料には気を遣います。
チャンプル(炒め物)にはニガウリ、ナス、ニラなど野菜類を多く使うが、その日に農家が出荷した新しいもののみを使用。
また、沖縄そば(ソーキそば)には骨付きの豚バラ肉を使うのが伝統ですが、他店では安価な豚の軟骨を使うことも多いですが、ゆうなんぎいでは頑固に骨付き豚バラ肉を使い続けています。
価格と味と質に徹底してこだわり、更に地元のお客様に満足いただくことを第一としてきたことが、飲食激戦区の那覇市・国際通りで支持され続けた大きな理由です。